【読書日記】アフタービットコイン2

読了。アフタービットコイン1は読んでいませんが。

著者は、「決済システムのすべて」「証券決済システムのすべて」などの中島氏。もっとも、よりテクニカルな(玄人向け)感のあるこれらの著書に対し、本著はより一般向けか。

とはいえ、Stable coinやCBDCs(Central Bank Digital Currencies) をめぐる現状について、わかりやすく整理しており、一読の価値あり。

特に、大口向けCBDCsの意義について、それ単体では(すでに中銀当預はデジタル化されていることから)改めてblock chain技術を用いてデジタル化する意義が薄いとしつつも、証券決済のトークン化との絡みではメリットがありうるという点については、なるほど、と。DVPの実施に当たって、ほふりシステムと日銀ネットとの連携に多大なコストが生じていそうなことを踏まえると、この点は大きなメリットなのだろうなと。ただし、技術面のことはあまり触れておらず、ブロックチェーン化した証券トークンと、ブロックチェーン化したデジタル通貨のDVPがどの程度簡単にいくものなのかは不明。